配当金とは|利回りの見方・受け取る条件・増配銘柄までやさしく解説
株を持つことで得られる利益には、値上がり益(キャピタルゲイン)と配当(インカムゲイン)の2種類があります。この記事では後者の配当について、金額の決まり方、利回りの見方と落とし穴、受け取りまでの流れ、増配の意味、そして米国株の配当にかかる税金までを整理します。
配当金とは
企業は事業で得た利益を、大きく2つの使い道に振り分けます。
- 内部留保・再投資:新しい工場、研究開発、人材採用など、将来の成長のために使う
- 株主還元:配当として株主に分配する、または自社株買いを行う
どちらに重きを置くかは企業の方針次第です。成熟した企業ほど配当を厚くし、成長段階の企業ほど再投資に回す傾向があります(→グロース株とバリュー株の違い)。Amazonのように長く無配だった企業もあり、配当がないことは悪いことではありません。
配当利回りの見方と落とし穴
配当利回り(%)= 1株あたりの年間配当 ÷ 株価 × 100
株価100ドル、年間配当3ドルなら利回りは3%です。銀行預金の金利と比べられることが多い指標ですが、預金と違って元本が減る可能性があり、配当額も保証されていません。
注意したいのは、この式の分母が株価であることです。
| 状況 | 株価 | 年間配当 | 利回り | 読み方 |
|---|---|---|---|---|
| 通常時 | 100ドル | 3ドル | 3.0% | — |
| 業績悪化で株価が半減 | 50ドル | 3ドル | 6.0% | 高利回りに見えるが、減配の可能性が高い |
| 好調で株価が上昇 | 150ドル | 3ドル | 2.0% | 利回りは下がるが企業は健全 |
2行目のような状態を「配当利回りの罠」と呼ぶことがあります。利回りランキングの上位には、株価が大きく下がった銘柄が並びやすいという構造を知っておきましょう。
配当性向:無理なく払えているかを見る
配当性向(%)= 年間配当総額 ÷ 純利益 × 100
稼いだ利益のうち何%を配当に回しているかを示します。一般に30〜50%程度が無理のない水準とされ、100%を超えていれば利益以上に払っていることになり、その状態は長くは続けられません。高利回り銘柄を見るときは、利回りと配当性向をセットで確認するのが基本です。
利益や株価の割安さを測る指標についてはPER・PBRとはも合わせてご覧ください。
配当を受け取るまでの流れ
- 権利付き最終日:この日までに株を買っておけば、配当を受け取る権利が得られます。
- 権利落ち日:この日以降に買っても今回の配当はもらえません。理論上、配当の分だけ株価が下がりやすい日です。
- 権利確定日:株主名簿が確定します。
- 支払日:実際に口座へ入金されます。米国株は権利確定から数週間後、日本株は2〜3か月後が一般的です。
増配と連続増配
増配は前年より配当を増やすこと、減配は減らすこと、無配は配当を出さないことです。
米国市場の特徴として、長期間にわたって増配を続ける企業が多いことが挙げられます。25年以上連続で増配している企業群は「配当貴族」、50年以上は「配当王」と呼ばれます。増配を続けるには利益を伸ばし続ける必要があるため、連続増配年数は業績の安定性を測る一つの目安と見なされています。
買ったときの株価に対する配当の割合を取得価格ベースの利回り(YOC)と呼びます。100ドルで買った株の配当が3ドルから6ドルに増えれば、自分にとっての利回りは3%から6%になります。長く持つほど増配の効果が効いてくる、というのが配当投資の考え方です(→複利の力とは)。
ただし増配は約束ではありません。業績が悪化すれば連続記録が途切れることもあります。
米国株の配当にかかる税金
米国株の配当は二重に課税されます。
- まず米国で10%が源泉徴収される
- 残った金額に日本で約20%が課税される
100ドルの配当なら、米国で10ドル引かれ、残り90ドルに約20%(約18ドル)がかかり、手取りは約72ドルです。確定申告で外国税額控除を使えば、米国で引かれた分の一部を取り戻せます。
NISA口座では日本の税金は非課税になりますが、米国の10%は非課税になりません。またNISA口座では外国税額控除も使えません。
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よくある質問
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Q. 配当金はいつ受け取れますか?
A. 権利確定日に株主名簿に載っている必要があり、そのためには権利付き最終日までに株を買っておく必要があります。実際に入金されるのは、米国株では権利確定日から数週間後、日本株では2〜3か月後が一般的です。
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Q. 配当利回りが高い銘柄を買えば得ですか?
A. そう単純ではありません。配当利回りは「1株あたり年間配当 ÷ 株価」で計算されるため、株価が下がると自動的に高くなります。業績悪化で株価が下がっている銘柄は、高利回りに見えても後で減配される可能性があります。利回りの数字だけでなく、利益から無理なく払えているかを確認することが大切です。
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Q. 増配・連続増配とは何ですか?
A. 増配は前年より配当金額を増やすことです。米国には25年以上連続で増配している企業群(配当貴族と呼ばれます)や、50年以上続けている企業群も存在します。長く増配を続けられること自体が、業績の安定性を示す一つの目安と見なされています。
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Q. 米国株の配当には税金がどれくらいかかりますか?
A. まず米国で10%が源泉徴収され、その残りに対して日本で約20%が課税されます。確定申告で外国税額控除を使えば、米国で引かれた分の一部を取り戻せます。NISA口座では日本の税金は非課税ですが、米国の10%は非課税になりません。
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Q. 配当を出さない企業は良くない企業ですか?
A. いいえ。利益を配当に回さず、事業への再投資に使う方針の企業も多くあります。成長段階にある企業では、配当より事業拡大に資金を使ったほうが株主の利益になると考えられる場合があります。配当の有無は方針の違いであり、優劣ではありません。
関連ガイド
本記事は投資の学習を目的とした一般的な情報提供であり、特定の銘柄・商品の売買を推奨するものではありません。記事中の数値は計算例です。配当は企業の判断で減配・無配となる場合があり、将来の受取額を保証するものではありません。税制は変更される場合があります。投資には元本割れのリスクがあります。実際の投資判断はご自身の責任で行ってください。カブテラは仮想資金による投資シミュレーションであり、実際の金融商品の売買は行いません。